2011/8/29
Feed In Tariff 促進は東北復興に有効!
先日、NHKの番組で、東北の復興に当たって、スマート・シティ構想が持ち上がっている事が紹介されていました。
今、世界では、再生エネルギーが大きなビジネスチャンスとして捉えられています。CO2問題・FUKUSHIMA勃発で露わにされた原発の危険性等から、再生エネルギーへの舵取りが世界のトレンドと見られているからです。
東北太平洋沿岸は、津波によって壊滅的被害を受け、いわばゼロから都市計画をつくれる状況にあります。そのため、日本のみならず、韓国や米国等各国が、スマート・シティの新たな立地場所として、東北地方に熱い視線を送っているのです。
そうした状況の中、福島県相馬市は、太陽光発電を利用した復興構想を立てており、米国の振興太陽光発電業者も市に招いています。雇用創出を図るため、水産加工場の誘致に向けて税制優遇措置が伴う復興特区創設を検討しているほか、大規模農業生産法人を設立し、大規模農業に取り組む構想があります。 http://bit.ly/pRMQVh
市が主体的に復興計画を立てる事には大きな意義があり、敬服します。
しかし、復興の成功に向けては、大きな課題が2つあると考えます。
1つは、残念ながら、この地で、水産加工業や農業を成り立たせるのには困難がつきまとうという点です。相馬市は、放射能のホットスポットに、すっぽりと入ってしまっています。 http://bit.ly/qIBkHV 農業は野菜工場を営むとしていますが、消費者から見れば、立地自体を理由に購入を踏みとどまる事もあると思います。ましてや、水産業ともなれば、なおさらのことです。
もう1つは、財源についての当てが見えない点です。津波で大きな被害を受けた相馬市は、税収の見込みが立たず、産業を誘致しようにも、財政的に困難と思います。その分を国からの補助に頼ってしまえば、ヒモ付き財政となってしまい、相馬市が主体的・機動的に復興するのが困難になってしまいます。
こうした課題を解決し得る1つの政策が、電力の固定価格全量買取制度(Feed In Tariff)です。電力会社に発電した再生エネルギーを固定価格ですべて買い取ってもらうのです。相馬市としては、再生エネルギー業者を誘致して事業税等を徴収すれば足ります。
加えて、東京都が実施している排出量取引と組み合わせて利益を出す事もできます。 http://bit.ly/oJYegL 基準値を超えてCO2を排出する東京都の大規模事業者に対して、超過分のCO2分の再生エネルギーを販売するのです。この手法を用いれば、必ずしも相馬市の土地で産業を行わずとも利益を生み出す事ができます。
エネルギーインフラが地元で整ってくれば、相馬市の立地に適した企業が自然と名乗りを挙げて来る事が考えられます。行政が最初から特定の産業育成に枠をはめてしまうと、必ずしも需要を見込まないままの見切り発車となってしまいがちです。そこは、市場の判断に委ねる方が賢明と考えます。
Feed In Tariffにおいては、価格プレミアム分を電力料金として国民が負担することになります。復興支援の気持ちがあっても、実際には義援金が被災地に届いていない実態があったり、義援先の顔が分からないと、その気持ちは萎えてしまいがちです。しかし、自分のためにもなる電力消費で東北支援のためになるとすれば、一石二鳥に思えます。
このように、Feed In Tariff 促進は、東北地方復興にとっても、電力料金を負担する国民にとっても、有効な施策と考えますが、いかがでしょうか?