2010/9/25
良心からの提言:忍び寄る預金封鎖の危機
最近、世の中・身の回りで起きた3つの事件から、いよいよ日本国債も危なくなってきたのかと感じています。今回のブログでは、その3つの事件を紹介すると共に、対応策を提言します。
■3つの事件
1つ目は、外国の金融機関からの郵便物が開封された、という事件です。
今年の春頃、低利回りの国内金融機関の商品に飽き飽きして、海外の銀行および証券会社にコンタクトを取ってみました。残念ながら、最低預入金額が高過ぎて、それほど金融資産のない私は海外金融機関の活用は断念しました(笑)。しかし、驚いたのは、その海外金融機関からの郵便物です。銀行からの郵便物も、証券会社からの郵便物も、2つ共、開封されていました。
もちろん、海外から日本国内への郵送前に、海外で開封された可能性も否定できません。しかし、異なる国から来た郵便物が2つ共開封されていたことには、違和感を覚えました。日本の金融当局が、海外への資金移動を警戒して監視の動きを強めたのではないか・・・そういう疑念を強く持ちました。
2つ目は、銀行からの外貨引き出しについて、厳しくチェックされたことです。
ドルおよびユーロについて、ある程度まとまった現金を引き出そうとした所、まずは、引き出しの2~3日前に引き出しを予告するよう言われました。さらに、その資金の出所について、直接の振込元であるFX証券会社への出所元についてまで問い質されました。
もちろん、表向きは、マネーロンダリング対策、つまり、テロ資金等に絡む取引なのではないのかをチェックするための銀行マニュアルに沿った動きです。しかし、金融当局が、それほどまでに国際司法体制強化のために助力する動機がよく分かりません。むしろ、銀行預金の大きな流出を防ぐために対策を強化しているとみる方が、すっきりと説明が通ります。
3つ目は、日本振興銀行のペイオフです。
日本の金融機関で初めてペイオフが現実に実行されました。
日本振興銀行は、これまで、経営者の逮捕等、ダーティーなイメージが世間に行き渡っています。また、同行に1000万円を超える預金をしていた人は、他行に比較すると少ないという状況にありました。
これは、金融庁がペイオフを行うには絶好の「練習台」になったのではないか、というのが私の感想です。仮に国債デフォルトの危機が迫って国民の預金を国債と相殺するような事態が起きた場合を想定すると、今回のペイオフは、その練習台だったのではないかと考えられるのです。
■預金封鎖の可能性
日本の国債・地方債の総額は900兆円に迫ろうとしており、対GDP比で世界一の水準にあります。にもかかわらず、積極財政は更に続く見通しで、来年度以降、引き続き約40兆円ずつ国債が発行し続けられる予定になっています。
こうした状況であるにもかかわらず日本の国債が暴落しないのは、国民の預金によって国債が買い支えられているからです。つまり、銀行・郵便局に預けられた国民が預けた預金を原資として、銀行・郵便局が国債を買っているのです。これを海外から見ると、いざとなった場合は、国債と預金が相殺されると信じられているため、国債の価格は暴落しないという結果になっています。
しかし、日本の預金総額は大きいとはいえ、1400兆円です。しかも、そのうち400兆円程度はローン等のために取り崩される運命にある資金とされます。とすると、実質、国債と相殺し得る預金総額は1000兆円です。すでに900兆円まで来ている日本の国債・地方債がこれから40兆円ずつ増加していくとすれば、残された猶予はあと2~3年しかありません。
さらに悪いことには、国債が確実に担保不能と世間が信じるようになったとヘッジ・ファンド等が判断した時点で、彼等は、国債の空売りを始めます。そうなれば、国債は、一気に暴落する可能性があります。その判断時点は、明日かも知れませんし、明後日かも知れない、という所まで来ています。
政府は国債デフォルトは避けたいと考えます。というのも、予算は官僚・政治家の権限の源泉であり、国債デフォルトはその権限を削ぐことにつながるからです。そこで考えられるのが、デフォルト回避のための銀行預金封鎖による国債と預金の相殺です。つまりは、国民が銀行に預けている預金を0にしてしまうという策です。この銀行預金封鎖は、国民が預金を他に退避させてしまう前に実施しなくては効果がありません。ですから、現況においては、明日かも知れないし、明後日かも知れない、というのが私が想定する所です。
■預金封鎖への対応策
預金封鎖になってしまう事態を想定すると、手元に現物を持っておくのがもっとも安全な対策となります。
現物として、まず考えられるのは、食料です。第二次世界大戦後の混乱期に安定した地位が保てたのは農家でした。少なくとも、みずから食べていく分だけの食料が確保できる状況あることが望ましいです。
次に考えられるのは、現金(タンス預金)です。これも、日本円だけに限ってしまうと、預金封鎖の際にはどうなってしまうか分からない面があります。ですから、いくつかの通貨に分散しておく方が望ましいです。
ただ、そうは言っても、「現物」だけに頼ってしまえば、全く増加の見込めない資産を手元に抱えているだけ、といった状況になります。預金封鎖も絶対起こると言い切れる事態ではありません。ですから、現物は、ある程度のレベルにとどめておき、あとは、状況に応じて投資に回していくのがバランス感のある対応なのではないかと考えています。