2009/3/31

勝負の厳しさに触れた

昨日、義弟、田村友宏が出場したボクシングの東日本新人王予選を観戦に行きました。対戦相手は、試合前時点で2戦2勝2KOの24歳、播磨真輝選手。残念ながらKO負けしてしまいました。

私のボクシング観戦歴は以前もこのブログで紹介しましたが、 http://imurayama.tea-nifty.com/test/2008/12/post-602b.html 今回も新たな学びがありました。それは、「勝負の厳しさに触れた」ということです。

対戦相手の播磨選手は、私がこれまで4回ボクシング観戦した中で、他の選手に比較して飛び抜けて強い選手でした。今回のブログでは、その強さについて私なりに分析した上で、「勝負の厳しさ」について触れてみます。

■播磨真輝選手の強さ

彼の強さは、「テクニック」「集中力」「獰猛さ」にありました。

まず、「テクニック」です。アウトボクシングのスタイルなのですが、強力なパンチ力を持っています。それに加えて、パンチのスピードが非常に速いです。相手の隙を突いてパンチでよろけさせてから、間髪を入れずに攻め込んでいき、猛烈なスピードのパンチを浴びせて相手を圧倒します。

次に、「集中力」です。相手の隙を間断なく付け狙い、一瞬のチャンスも逃しません。そして、自分の有利になった瞬間を逃さず、一気に畳みかけていきます。日頃からトレーニングを積んでいるボクサーの中でも、並外れた集中力なくしては出来ない芸当です。

更には、「獰猛さ」です。畳みかけていくときに、対戦相手に対して躊躇する様子は微塵もありません。極端に言えば、「殺しても」位の勢いで一分の迷いもなく相手に襲いかかって行きます。

「テクニック」「集中力」「獰猛さ」の3つは、いずれもボクサーにとっては必須のもののように思いますが、それが、彼は並外れているのです。

大概のボクサーは、それなりのパンチ力で一試合中、何度かチャンスはつくるのですが、中々それを完全にモノにすることは出来ません。それは、元々のパンチ力の弱さもあるでしょうし、相手からの反撃を恐れて圧倒的に強くは出て行けないこと、さらにはスタミナの問題、もっと突き詰めると獰猛さ等の性格の問題もあるのだと思います。

プロボクサーは、常人にははかり知れないトレーニングと減量で数カ月間、自分を追い込み、リングに上がって来ます。素人の殴り合いが一般道だとすれば、ボクシングリングは高速道路のようなものでしょう。播磨選手は、その高速道路を制限時速50キロオーバー位で走っているような感じがしました。

■勝負の厳しさ

播磨選手を見ていると、矢張り、元々持っているボクサーとしての素質が違っていて、どんなに努力しても届かないものがあるのかと思ってしまいました。しかし、仮にそうだとしても、プロである以上は必死に立ち向かって行き、勝ちを取りに行くことが当たり前に求められます。そこにプロの厳しさを感じました。

特にボクシングは、1対1の短い試合で勝ち負けがハッキリとついてしまいます。ビジネスであれば、たとえば出世競争ならば数十年のレースですし、競合とのコンペでも引っくり返す手段は色々あります。そんな手練手管の通じない言い訳の効かない一本勝負である所に厳しさがあります。だからこそ、そこに魅力を感じてお金を払って観戦に行くファンもいるのだと思います。

そんな厳しい世界に身を置いて頑張っているボクサーたちの心意気をたまには思い返してみるのも、気を引き締めるには良いのかも知れないと思います。

ちなみに、義弟は、身贔屓は重々承知で申し上げますが、たとえば、昨日出場した播磨選手以外のボクサーとの試合であれば十分に勝ち目はあったと思います。戦績は昨日で3勝4敗となりましたが、3勝のうち2勝はKO勝ちです。また、昨日の負けを除けば、いずれも惜敗でした。アウトボクシングで教科書のお手本になりそうな正統派ボクサーです。昨日の負けは悔しいですが、強敵とグローブを合わせることができたことをむしろチャンスと考えて、ぜひ学ぶべき点は学び、今後に生かしていってもらいたいと期待します。