2008/12/7
「勇気ある発言」に接するには
先日、あるブログでの発言を読んで愕然としました。私には残念ながら真似のできない「勇気ある発言」を行った実名入りブログだったからです。それは産業界の実力者を名指しで批判する内容を持つものでした。その内容については深く同意したのですが、私は、このブログをご覧いただいている方には大変申し訳ないのですが、そこまで踏み込んだ発言はできません。なぜなら、私は一私企業の社員であり、その実力者の批判は会社の利害に反する可能性があるからです。
今まで余りブログに私自身が「書く自由」について余り深く考えたことはありませんでした。しかし、その「勇気ある発言」を読み、自分がその発言を行うことができるか?と真剣に問い直したとき、実は、私自身もシガラミに囚われながら発言をしていることを強く認識させられたのです。
しかし、「勇気ある発言」にこそ、ものごとの真相が表れていることがあります。というのも、何物にも囚われない心からの叫びだからです。また、筆者が、リスクを乗り越えてまで行うだけの価値があると判断して行った発言だからです。
そこで、日頃から「勇気ある発言」に接するためにはどうしたら良いか、方法を考えてみました。
■「勇気ある発言」をしている人を探す
世の中の様々な有形・無形の権力から離れて筆を立てていける立場にある人を探すことです。
基本的に、私も含めて、組織に所属している人間は、その組織の利害から離れて公言することはできませんので、発言が制限されます。また、マスコミも、スポンサーとの絡みでは発言が制限されます。日本の場合は、新聞・テレビ・ラジオと系列がつながっていますので、新聞も、テレビスポンサーの絡みで発言が制限される可能性があります。
そうすると、「権力から離れられる人」とは、基本的にはフリーランスで、純粋に彼の言説に対してお金を払う人たちがいて、それでメシのタネが稼げる人、ということになります。
■フェース・トゥー・フェースのコミュニケーションの機会を持つ
組織に属していて公的な場でのコメントについては言論が制限されている人であっても、オフレコを信頼できる場ではホンネを語る可能性があります。
ですから、情報は本やブログ等公的なもののみに頼るのではなく、それなりの発言ができる方の生の情報に触れられる機会を持つことが必要になって来ます。
■公的な発言を割り引いて読むようにする
上記の2つの手段は、実際には、行おうとしても中々実践できるものではありません。
日頃から心がけておいて有用なのは、発言者の立場・背景を知った上で、その発言を割り引いて読むようにすることです。
たとえば、私の場合、人事コンサルタントですので、具体的な企業名またはその実力者について名指しで批判することは立場上、できません。現在の顧客かも知れませんし、将来その可能性があるかも知れない・・・そもそも「誰が顧客か?」を知らせることもコンサルタントの倫理上許されないこととされています。
他の例では、たとえば、証券会社所属の証券アナリストは弱気な相場観発言はしにくいですし、先に述べたようにマスコミはスポンサーには弱く、円安を容認する発言は輸出企業の関係者からは出にくいです。
「この発言者には、どこから金が出ているか?」というのが、1つの分かりやすい基準になります。