2008/12/4

ボクシングに行ってきた

昨日、プロボクサーの義弟、田村友宏の試合を観に後楽園ホールに行って来ました。義弟の試合を観に行くのは、これが3回目でした。義弟がプロになる前は、ボクシングは遠い世界の出来事で、近づく気にもなりませんでした。それが3回観るうちに段々と考え方が変わって来ました。やはり、何でも食わず嫌いは良くないと実感しました。今回のブログでは、気持ちの変化の推移を記します。

■義弟がプロになる前

小学生の頃、私にとってのボクシングは「あしたのジョー」であり、「ケンカの強い不良」がやるものでした。普通に学校に通っていた私にとっては全く縁のない世界でした。

大学生のとき、刑法の「正当行為」の所で、ボクシングが出て来ました。ボクシングの試合の結果、相手を死なせても、それは正当な業務による行為(正当行為)なので、犯罪にならないという所です。その説明の際に、私の尊敬する刑法の教授が、ボクシングはスポーツの中でもっとも死亡率が高い旨おっしゃっていました。

それ以来、ボクシングは、私にとって何のために殴り合いをするのか全く理解に苦しむ所業でしかあり得ませんでした。ですから、義弟の縁がなければ、ボクシング観戦に行く等、生涯なかっただろうと思います。

■観戦初回

妻、1歳の娘と家族3人で、初めてボクシング観戦に行きました。娘を妻と交代で世話しながらの観戦でしたので、なかなか落ち着いて観られない状態でした。

義弟がリングに上がったとき、何よりも心にあったのは、「ケガしないで!」でした。相手からパンチを貰う度に心が痛みます。「今のは大丈夫だったかな・・・?」そして、相手から一発大きいのを食らい、足もとがふらつきました。本人は、果敢にファイティングポーズを取ったのですが、レフリーは首を横に振ります。TKO(テクニカル・ノックアウト)です。

外野からは野次が飛びます。「田村、もっと行けるだろう!」しかし、私の外野に対する思いは、「ふざけるな」です。試合よりも何よりも義弟の体が心配です。

負けはしましたが、とにかくケガがなくてよかった・・・

それが、観戦初回の素直な感想でした。

■観戦2回目

この日は、妻・娘はおらず、私1人での観戦です。娘の子守もなく、だいぶ試合内容にも集中できました。

義弟がリングに上がる前にも、いくつかの試合があります。見ていると、リング上の双方、それぞれ応援団がいます。本人は本人で、数カ月間の非常に苦しいダイエットと練習に耐え、応援団はそれを陰ひなたから支え続けてきたわけです。その双方の熱い思いが、その日、3分間4ラウンドに集中してリング上でぶつかり合うのです。

試合に勝っても負けても、皆礼儀正しくスポーツマンシップを忘れません。お互いに健闘を称え合い、丁寧な選手は、相手のセコンドにも挨拶を欠かしません。

義弟の応援にも熱が入りました。素人目には優勢に思えたのですが、判定負けでした。「なんで?」義弟と気持ちが一体になり、悔しい思いをしました。

■観戦3回目(昨日)

昨日も、私1人での観戦です。後楽園ホールに行く道すがらから、「今日は勝って欲しい!」との思いです。この日のために、仕事を調整して早く切り上げて来ているのだから・・・

義弟のリング前の試合も、段々とよく見えるようになってきました。ボクサーには大きく2つのタイプがあります。足を使って相手から離れながら時折パンチを繰り出すアウトタイプと、相手の懐に潜り込んで行ってパンチを連打するファイタータイプです。私が見た所では、どちらが有利・不利ということはないようです。

ただ、昨日感じたのは、少し「自分が有利になったかな」と思って畳みかけようとすると、逆に反撃を食らったりすることもある、ということです。相手も必死だからそうなるんですね。そして、反撃して逆転KOというケースもありました。とにかく、有利・不利にかかわらず、最後の1秒まで、皆必死に戦います。この日のために、数カ月死ぬ思いで努力してきて、ジムの期待を一身に背負っているということがヒシヒシと伝わって来ました。

ひるがえって日頃の自分の仕事を振り返ると、たしかに精神的に追い詰められることはあります。しかし、殴られて血を流してまで、それでもKOされるまで必死でファイティング・ポーズを取り続ける・・・そこまでのことはありません。私なら、そこまで行く前に休暇を取ってしまいます(笑)

段々と、ボクサーのひたむきさに敬意を感じるようになりました。

そして、義弟の試合になります。とにかく勝って欲しい!その一心です。普段はアウトタイプなのですが、今日は相手に合わせているのか、潜り込んで打ち込んでいます。相手のボディーへの連打からアッパーのコンビネーションが何回かきれいに決まっています。ただ、何度か相手からパンチを貰っています。うーん、何とか倒れないで頑張れ!

あっという間の4ラウンドでした。判定の結果は、義弟の勝ちでした。ボクシング観戦3回目にして初めての勝利です。素直に嬉しかったです。

これで義弟の田村友宏は3勝3敗の5分としました。ここまで来たら、また勝って欲しいです。。。

最初の頃と、ボクシングに対する見方が全く変わってしまいました・・・(笑)