2008/6/23

人間は自然の摂理の中の一環か?

小学生のとき、社会科の授業で、人間が環境破壊をしている事例を散々学びました。本好きで、環境問題に興味のあった友人は、「人間がいない方が自然にはいいんだ」と分かったような口をきいていました。

しかし、私には、どうも腑に落ちませんでした。「自然」というけれども、自然の中には、人間も入っているのでは?「自然」は、人間の所業・悪行もすべて包摂して、動いていくものなのでは?人間の行動も考慮に入れた上で、自然の摂理は働くのではないのか?

この疑問を持ちながら、30年ほど経ったわけですが、今日、本を読んでいて、納得のいく回答に出会いました。

鷲田小彌太『図解雑学 倫理』(ナツメ社、2005年) http://www.amazon.co.jp/dp/4816338497

人間が他の動物と異なる本質は、言葉を持っていることだというのです。言葉は、現に存在していない世界を創造する力を持っています。それはつまり、現に存在している自然を人間が住みやすくなるように作り変える力を持っているということです。この「作り変える力」を人間の側から見れば「開発」ですが、自然の側から見れば「破壊」です。ですから、人間は、自然からは距離を置いた存在であって、自然の一部ではないのです。

これに対して、人間以外の動物は、言葉を持たないため、現に存在している自然の枠組みの中からはみ出ることはありません。したがって、食物連鎖の輪の中にはめ込まれていて、そこから外に踏み出すことはないのです。

なるほど!と合点が行った次第です。もちろん、他の考え方もあり得ましょうが、現時点では非常に説得力を持つ考え方でした。

・・・では、人間は、自然の外にいる存在として、自然とどう付き合えば良いのか?

まさに、環境問題につながります。基本的には、人間の欲望を極端には抑制しない方向で、うまく自然破壊を食い止める方策を考えていければ、と思っています。