2008/2/14
信金・支店長代理に対する残業代支払い命令
先日、「マックの店長」に対する残業代支給命令が出たことで、管理職に対する残業代支給がにわかにクローズ・アップされています。
2月10日、今度は、信金における支店長代理に対する残業代支給命令が下りました。
金融機関における「管理監督者」については、かねてから、かなり詳細な通達が出されています(昭和52・2・28基発105号)。
これによれば、形だけの「支店長代理」(名刺上は何人もその肩書きを語るようなケース)は、「管理監督者」に該当しないことはかなり明確に示されています。にも拘らず、裁判で争われたということは、金融機関でも、管理監督者の実態の無い者について「管理職」として残業代を支給しないケースがママあるのではないかと予想されます。
今後も、「管理監督者」に該当しない者への残業代不支給について争われるケースが増加するのではないかと考えています。
支店長代理は非管理職 播州信金に450万円支払い命令 地裁姫路支部
【産経新聞 2008/02/10 大阪朝刊 第2社会 26頁 554字】
播州信用金庫(兵庫県姫路市)が支店長代理を管理職として扱い、残業代を支払わなかったのは違法として、元支店長代理の山内勉さん(55)=同県稲美町=が未払いの残業代など計約770万円の支払いを求めた訴訟の判決が神戸地裁姫路支部であった。中島栄裁判官は「職務権限に照らし、支店長代理は管理職とはいえない」と判断、同信金に計約450万円の支払いを命じた。
山内さんは同県加古川市内の支店で支店長代理を務め、平成17年12月に退職。中島裁判官は判決理由で、支店長代理は勤務時間が自由裁量でなく、部下への人事評価権もないと認定。労働基準法が残業代の支払い義務がないと定める、経営者と一体的な「管理監督者」には当たらないと判断した。
山内さんは「判決内容に安堵(あんど)した。若い人を管理職に就かせ、同様の行為を行っている企業もあるかもしれない。同じ立場の人の待遇改善につながればと思う」と話している。
「管理職」への残業代支払いをめぐっては、東京地裁が1月28日、日本マクドナルドの直営店店長を、同様に管理職に当たらないと判断。同社に未払い残業代など750万円の支払いを命じる判決を言い渡した。その後、コンビニエンスストア最大手のセブン-イレブン・ジャパンが直営店の店長に残業代を支払うことを発表するなど、論議が広がっている。